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北海道発祥カントリーサイン!ドライブをもっと楽しくする市町村標識

北海道のカントリーサイン

北海道では「普通」でも、北海道以外では「普通じゃない」ことって案外多いものです。言葉、いわゆる「方言」などもその一つですよね。よく引き合いに出されるのは「ゴミをなげる」とか「手袋をはく」とか。

ケンミンショーではありませんが、「それって普通ですよね!?」と思った皆さまは、生粋の道産子、あるいは東北出身であるはずです。

つい最近「ドライブ」に関することでも、そうした発見?をしてしまいました。「カントリーサイン」です。

市町村境界の標識をカントリーサインと呼ぶのは北海道発祥!?

ドライブ中に出会う、市町村境界を知らせてくれる「市町村標識」。「やっと●●市に入った」「今▲▲市だから、あと1時間くらいかな」などと、ドライブ中の道しるべとなってくれるあの標識です。

この市町村標識のことを「カントリーサイン」と呼ぶのは、何を隠そう、昔から全国共通、普通のことだと思っておりました。しかし、ちょっと調べてみたところ、実はそうではないらしいことがだんだんとわかってきて、軽く衝撃です。どうやら「カントリーサイン」という呼び方は、北海道発祥らしいのです!

といっても今では、「カントリーサイン」という呼び方が定着しているようで、違和感を覚える方はいらっしゃらないのかもしれませんね。むしろ「市町村標識」という正式名?のほうが馴染みがなかったりしますよね。

◆カントリーサインは北海道ドライブ中のアクセント

北海道ドライブ中はカントリーサインも楽しもう!

北海道をドライブする際にはぜひ、カントリーサインも楽しんでください。北海道のカントリーサインは全179市町村のものがイラスト入りで、市町村の名所や名物、シンボルが描かれています。

中には、シンボル代わりに?市町村の「ゆるキャラ」が描かれていたりして、通り過ぎる一瞬「今のは何だ!?」というものも。距離が伸びる北海道ドライブでは、道中のちょっとしたアクセントになってくれて楽しいですよ!

そして、こうしたカントリーサインを写真に収めて楽しんでいらっしゃる方も多いようです。でも、くれぐれも「わき見運転」「危険な駐停車(駐停車違反)」はしないようご注意くださいね。

◆イラスト入りカントリーサインを全国に広めたのは北海道!?

ところで、この「イラスト入り市町村標識」「カントリーサイン」を全国に広めたのは、北海道のテレビ番組だと言われていること、ご存じでした?

今でも根強いファンが多く、全国進出をも果たした『水曜どうでしょう』内の企画「北海道212市町村(※)カントリーサインの旅」が、「市町村標識」イコール「カントリーサイン」という呼び名を定着させるきっかけとなったと言われているそうです。
(※放映当時、北海道の市町村数は212でした。市町村合併により、現在は179市町村です。)

『水曜どうでしょう』「北海道212市町村カントリーサインの旅」放映が1997年。北海道の市町村標識は、それ以前から既にイラスト入りだったわけですね。どうやら1990年から設置が開始されていたようです。

今や全国の高速道路や一部の県(市町村)で、こうした「北海道風カントリーサイン」を設置しているそうです。

ちょっとした「小ネタ」ではありますが、せっかくの北海道ドライブです。そうした小ネタを含めた北海道の全てを楽しみ尽くしていただきたいな!と。

北海道のカントリーサインあれこれ

「時計台」「飛行機(いまや懐かし?のB747/ジャンボ)と空港」「運河」「カモメと修道院の建物」といったイラストであれば「札幌、千歳、小樽、函館!?」と、すぐにピンときますよね。では、次の絵柄が描かれたカントリーサインはいかがでしょう?

札幌市、函館市のカントリーサイン

●イカ綱くん

福島町,カントリーサイン,市町村標識

2014年まで青函トンネル内に設けられていた「吉岡海底駅」の町、道南は福島町のカントリーサインです。2016年3月26日、いよいよ北海道新幹線が開業しましたね。良い機会ですから、北海道新幹線と「イカ綱くん」の勇姿を求めて函館方面へGOです!「イカ綱くん」が何者であるか、ぜひ確かめに行きましょう。

●お城と桜

松前町のカントリーサイン,市町村標識

北海道内唯一の日本式のお城、松前城がある松前町のカントリーサインです。「イカ綱くん」の福島町とは隣町です。松前町といえば、函館の五稜郭と並ぶ桜の名所のひとつ。例年4月下旬から5月下旬頃まで、比較的長期間に渡ってさまざまな桜を楽しめます。これまた驚きの発見ですが、松前で生まれた桜の新品種は100種類を超えるそうです!

●クロスカントリースキーを楽しむトマト

和寒町のカントリーサイン,市町村標識

文字通りをイメージすると何やらシュールな絵柄が思い浮かびますが、とても愛らしい表情をしつつ、たくましい体つきのトマトなんです。場所は北へ飛んで、旭川の北に位置する和寒(わっさむ)町のカントリーサインです。町の特産品とセールスポイントを組み合わせたキャラクターなのですね。

●さくらんぼとえび

増毛町のカントリーサイン,市町村標識

この組み合わせもまた、どのようにイメージすべきか悩みませんか?しかし、こちらは正当派と言えそうな絵柄ですのでご安心を。旭川の西、日本海に面した増毛(ましけ)町のカントリーサインです。町の特産品であるさくらんぼとえび、そして国定公園に指定されている暑寒別岳(しょかんべつだけ)が間に描かれています。

ちなみに「増毛えび地酒まつり」という、非常に魅惑的な「まつり」が、2016年5/28(土)・29(日)に開催されます。増毛町は、北海道が誇る地酒(日本酒)のひとつ、「國稀(くにまれ)」の産地です。そして日本海の甘エビとくれば…。

もちろん、お酒を飲まない「ドライバー」を決めて出掛けましょう。飲酒運転は絶対にダメです!

●流氷とニポポ人形

網走市のカントリーサイン,市町村標識

「流氷といえばオホーツク海!?」と推測された方は、北海道をよくご存じの方ですよね。この絵柄のカントリーサインは網走市のものです。流氷は良しとして、「ニポポ人形って何?」という方がいらっしゃるといけませんので、簡単にご紹介しておきます。

ニポポとは、アイヌ語で「小さな木の子ども」「人形」という意味を持つ言葉です。山形県のこけしのようなカタチをした、通常男女一対となった木彫りの人形が「ニポポ人形」と呼ばれています。また、「ニポポ人形」という呼び名は商標登録されているそうです。

かわいらしい響きですよねニポポ。そしていつまでも耳に残ります、ニポポ…。

などなど。

ご紹介したいカントリーサインが多すぎます。キリがありませんので、このくらいにしておきます。

◆「クラーク博士」のカントリーサインにドラマあり!?

ところで、「クラーク博士」をカントリーサインに描いている市町村はどこか思い浮かびますか?

北広島市のカントリーサイン,市町村標識

「ボーイズ・ビー・アンビシャス(少年よ、大志を抱け)」で有名な「クラーク博士」の姿から真っ先に思い浮かぶのは、札幌市は羊ヶ丘展望台や北海道大学(北大)など、札幌のイメージです。しかし、カントリーサインにクラーク博士を描いているのは、なぜか札幌市のお隣、北広島市です。

北広島市のカントリーサインはクラーク博士,市町村標識

そのいわれは、札幌農学校(北海道大学の前身)に教えに来ていたクラーク博士がアメリカへ帰国する際、現在の北広島市に位置する「旧島松駅逓所(きゅう・しままつ・えきていしょ)」で、あの有名な言葉「Boys, be ambitious!」を残したことにあるとのことです。

カントリーサインにドラマあり!(旧島松駅逓所)

Photo: bj_sozai / PIXTA(ピクスタ)

そのときの模様を記した一文をウィキペディアに見つけました。

先生をかこんで別れがたなの物語にふけっている教え子たち一人一人その顔をのぞき込んで、「どうか一枚の葉書でよいから時折消息を頼む。常に祈ることを忘れないように。では愈(いよいよ)御別れじゃ、元気に暮らせよ。」といわれて生徒と一人一人握手をかわすなりヒラリと馬背に跨り、”Boys, be ambitious!” と叫ぶなり、長鞭を馬腹にあて、雪泥を蹴って疎林のかなたへ姿をかき消された。

「クラーク先生とその弟子たち」

ウィキペディア「ウィリアム・スミス・クラーク」より
※( )書き部分は加筆

カントリーサインにドラマあり、です。
なんだか、朝ドラや大河ドラマのワン・シーンみたいではありませんか!?

◆カントリーサインを「お土産」にする方法

いかがでしょうか。カントリーサインの世界、深すぎます。すっかり引き込まれてしまいそうです。いっそのこと、とことんカントリーサインの世界にひたることができるよう、カントリーサインを「お土産にする方法」をお伝えして締めくくろうと思います。

一つは、先に少し触れましたが、写真に収める方法がありますね。先ほども記しましたが、くれぐれも「わき見運転」「危険な駐停車(駐停車違反)」はやめましょうね。

カントリーサインは、原則一つの市町村に一つのデザインとされているとのことですが、まことしやかに語られているところによりますと、国道、道道(他県では県道にあたります)、そして高速道路のカントリーサインで、描かれているイラストが(微妙に/大胆に)異なっていることがあるようです。そう聞くと、ちょっと気になりますね。

そしてもう一つは、マグネットタイプやキーホルダータイプの「ミニチュア」を入手する方法。主に「道の駅」で販売されています。

「しょっぱい思い出の品になりそう…」「でも、せっかくここまで来たのだから…」という場合は、飲み物やおやつに紛れ込ませて、こっそり購入しておきましょう!

※記事中に使用しているカントリーサインの画像は、北海道開発局 建設部 道路維持課より使用許諾を得て掲載しています。
※カントリーサインに関するお問合せはこちらまで。

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